スペインの最南部、アンダルシア州にあるシューメイカーは、19世紀よりその地で暮らすハンターやワーカーなどに向けたモノ作りを始めました。
ヨーロッパの中でも特筆すべき歴史が多く、また、多くの文化を生み出しているスペインは、宗教、芸術、美術、音楽、哲学などにおいて語られることも多く、豊かな山々や海に恵まれたアンダルシアにはモノを作るに最適かつ必然たる環境がありました。
ANDALSは、当時からその名前を冠したブランドがあったわけではなく、ある日本人のシューズデザイナーがその地を訪れた時に工場の片隅に眠っていた1つの古い木型と出会った瞬間からスタートしています。
独特な丸みを帯びたトゥと短く設定されたノーズ、ボリュームは感じられつつ重くならないバランス感、内振りのクラシックスタイルでありながらどこか違和感を感じるフォルムは、ヨーロッパ靴にある気品や優雅さなどの類ではなくアメリカ靴らしさのそれでもない、新しさと古さを兼ね備えた雰囲気を持っています。
もともと狩猟用の革靴としてスタートしている同ブランドならではの、油分の多い「HALLEY PULL」と呼ばれるオイルレザーは、山岳地帯で履く上で雨や泥への抵抗が必要であることから職人技によって生まれた良質で強い革です。
この革はもちろん、しっかりと手入れすると輝く天然の皮革でありつつ気候変化の激しい日本においては特にありがたい、ParabootsやDr Martensなどと同じような感覚で履いていける強さを持っています。
そして、革靴において履き心地を大きく左右するソールはグッドイヤーウェルテッド製法にて付けられていて、履き込むほどに内蔵されたコルクが沈み体重が分散されていくあの気持ち良いエイジングが得られる設計になっています。
オリジナルの#735モデルは少し固めのレザーソールが貼られていますが、今回Bechicsではより都会的に、重くない現代的な履き方とスタイルをご提案したいと考え、見た目も履き心地も素晴らしいヴィブラムソールをピックアップして特別オーダーさせて頂きました。
ルックスと履き心地、そして雨の日も雪の日もガンガン履ける全天候型の頼もしい1足が出来上がり、ようやく納品されました。
自信を持ってオススメする1足、まずは店頭にてお試しください。